現在、コインランドリーのメインの顧客層は、主婦層の女性が全体の6割強を占めています。そういった顧客層をターゲットとしたお店づくりについて解説します。
コインランドリーはと都市型・郊外型で利用客が異なる
コインランドリーには2種類のタイプがあります。都市部を中心とした小規模のタイプの都市型店舗と、郊外を中心とした大規模のタイプの郊外型店舗の2タイプです。この2種類の店舗の顧客層は、都市型タイプでは学生や独身者がその主な利用客で、郊外型店舗では主婦層などの女性が主な利用客です。
大型店が進出したことで主婦やファミリー層がターゲットとなった
一昔前のコインランドリーでは、独身や単身の利用客がそのターゲットでした。ですが、現在では家庭に洗濯乾燥機が普及したことを受け、大物や大量の衣服といった自宅で処理しきれない洗濯を可能にする大型のコインランドリーが進出しています。そのターゲット層はファミリーや主婦などです。
女性が働くようになり共働きの家庭が増加したことにより、家事の時間を節約するために、コインランドリーでまとめて洗い物をする利用客が増えており、結果として郊外型店舗の利用者(特に女性の利用者)が増加しています。
コインランドリーを開業するなら顧客層のターゲットを明確にしよう!
顧客層のターゲットを決めて「顧客層にあったお店づくり」をすることが大切です。ターゲットの顧客層が来店しやすいように、店舗の外観や内装を工夫する必要があります。女性の顧客層がターゲットである場合は、清潔感のある内装、照明による明るい店舗、パーソナルスペースを完備、といった店舗にするとよいでしょう。
また、利用する女性の中には操作に不安を感じる方もいるため、使い方をわかりやすくする工夫も効果的と言えます。看板やイラストなどを用いて分かりやすくコインランドリーの操作方法などを表示しておくことも大切です。ほかにも、お化粧ができるスペースやドレッサーを完備したり、子育てママのために授乳室を用意したりすることが好ましく、また女性専用の待合室を用意するなど、女性の目線で考えたお店づくりが集客率アップにつながります。
ターゲットに合わせて具体的にどのような店舗・運営がよいのか
女性の顧客層の多くは、家庭で自動洗濯機や乾燥機を使用している利用客です。ではなぜ彼女たちはコインランドリーを利用しているのでしょうか。その理由は、「乾燥時間」と「進化型ランドリー」の2つが挙げられます。
乾燥機には、電気式とガス式の2つのタイプがあります。電気式は設置に手間がかからないですが、その反面乾燥力は弱いです。一方で、コインランドリーで完備されているガス式は乾燥力が強いですが、設置条件の関係でマンションでは使えません。自宅だと乾燥に1時間かかる洗濯物でも、大型のガス式のものならば十数分で乾燥が終わるため、時間をあまり確保できない現代人に一定の需要があるのでしょう。
「進化型ランドリー」の増加も女性の顧客層の拡大につながっています。たとえばカフェやコンビニエンスストアが併設されているタイプなど、同時にいくつもの用事を済ませる店舗が増加しています。店舗によっては、クリーニング店の隣に併設されているコインランドリーがあります。
下着やバスタオルなどの洗濯物はクリーニング店では手間がかかるためコインランドリーを利用して、クリーニング店ではワイシャツやスーツなどのお得意の分野に特化することにより、高効率で高単価なビジネスを展開できます。コインランドリーを併設することで、クリーニング店の付加価値が高まるため、ほかの一般的なクリーニング店との差別化につながります。そのほかにも、洗い物をしたらコインランドリーのスタッフに畳んでもらえる「クリーニング店と同様のコインランドリー」や、「女性専用のコインランドリー」など、特色のある「進化型ランドリー」も各地に増えつつあります。
店鋪証明を明るくするなど工夫をして集客率アップにつなげる
現在のコインランドリーは大型店が進出しているため、その利用者は主婦をはじめ、女性が多くなっています。コインランドリーを開業するならばターゲットを明確にして、ターゲット層に合ったお店づくりをする必要があります。
さらに「乾燥時間」と「進化型ランドリー」に着目して、店舗に様々な工夫をして集客率アップにつなげましょう。